【2月16日 AFP】米ニューヨーク(New York)州バッファロー(Buffalo)近郊にコンチネンタル航空(Continental Airlines)機が墜落した事故で、同機は降下中に自動操縦モードにあったことが15日明らかになった。これは米国家運輸安全委員会(National Transportation Safety BoardNTSB)の安全勧告に違反しているという。

 NTSBによると、フライトデータとボイスレコーダーの初期解析の結果、同機はバッファロー・ナイアガラ国際空港(Buffalo Niagara International Airport)に向けて降下するときに自動操縦モードに入っていたことが明らかになった。

 また、離陸して11分後に除氷装置が起動し、飛行中はずっと起動していたこと、さらには失速防止装置が起動していたことも明らかになったという。

 解析では、墜落するまでの26秒間に機体が上下左右に激しく揺れていたこともわかった。同機は墜落直前の5秒間で244メートルも急降下し、腹が住宅に接触するかたちで墜落した。このとき、機体は進行方向とは逆を向いていたという。

■事故原因はやはり着氷か

 NTSBは、着氷が事故の原因となった可能性があるとの見解を示している。ブラックボックスによると、乗組員らはバッファロー近郊にさしかかったころ、天候悪化や雪・霧による視界不良を指摘していた。1万1000フィートまで降下したところで、乗組員らは翼の先端や風防にかなりの着氷があると会話していたという。

 NTSBは、着氷に気付いた場合には、氷が飛行に与える影響を肌で感じ取れるよう、操縦モードを自動から手動へ切り替えることを勧告している。米連邦航空局(Federal Aviation AdministrationFAA)はNTSBの勧告を尊重しているが、この勧告の規制化には至っていない。

 この事故はニュージャージー(New Jersey)州ニューアーク(Newark)からバッファローに向かっていたコンチネンタル航空3407便が12日夜、ニューヨーク州クラレンスセンター(Clarence Center)の住宅に墜落し、乗客乗員49人全員と巻き添えになった民家の住民のうち1人が死亡した。(c)AFP