【8月22日 AFP】スペイン・マドリード(Madrid)のバラハス(Barajas)国際空港で起きたスパンエア(Spanair)機の炎上事故で、同社は21日、事故機の機長が離陸前に吸気口の異常を報告していたことを明らかにした。事故原因との関連はまだ不明だという。

 スパンエアのハビエル・メンドサ(Javier Mendoza)副社長の会見によれば、機長が操縦室の窓の下に位置する吸気口の温度調節システムの問題を報告したため、事故機は一旦、滑走路からゲートに引き返した。同社の整備士が問題を処置し、整備マニュアルの基準に沿って再び離陸に向かったという。

 事故を起こしたMD82型機は、離陸直後に滑走路を右にそれ、炎上した。離陸時に左エンジンから火が出ていたとの目撃情報があるが、専門家はそれだけでは事故原因としては不十分だとして、エンジンから出火した原因も含めた事故の「内的、外的原因」を調査する必要を指摘している。

 一方スペイン国内メディアは、21日のムンド(El Mundo)紙が事故を引き起こしたのはスパンエアの財政難と人員削減だと報じるなど、同社に対する批判を強めている。(c)AFP