【7月25日 AFP】(一部更新、写真追加)25日、ロンドン(London)からメルボルン(Melbourne)に向かっていた豪カンタス航空(Qantas Airways)QF30便の機体に亀裂が生じ、同機はフィリピン・マニラ(Manila)空港に緊急着陸した。

 事故機はボーイング(Boeing)747型で、乗客346人と乗員19人を乗せ、香港(Hong Kong)を経由して高度約6000メートルを飛行中だった。

 空港当局者が地元ラジオに語ったところによると、香港を離陸してすぐ、客室の空気圧が急激に減少したという。この当局者は、「機体右翼付近に直径3メートルほどの穴が開いていた」と証言した。

 カンタス航空広報によると、現在マニラ空港で同機の検証が行われている。カンタスのジェフ・ディクソン(Geoff Dixon)最高経営責任者(CEO)は、事故機の初期検証の結果について、同機は胴体部分に穴が空いたまましばらく飛行を続けていたと述べた。客室乗務員らは緊急避難手順に基づいて行動し、負傷者は出ていないという。

 乗客の女性は、オーストラリア放送協会(Australian Broadcasting CorporationABC)に対し「恐ろしい音がして、木片や何かの破片が前方のファーストクラスに向かって飛んでいき、座席上部から緊急用の酸素マスクが降りてきた」「機体の損傷で後方のドアが吹き飛ばされたとの説明があり、機体に大きな穴が開いているのが見えた。本当に恐ろしい体験だったけれど、乗客はみな冷静だった」などと恐怖の体験を語った。(c)AFP/Mynardo Macaraig