【12月18日 AFP】韓国最悪となる海洋汚染をもたらしたタンカー衝突事故により流出した原油は、大規模な除去作業が行われているにもかかわらず、事故から10日が経過した今も南方に流れ続けている。同国の沿岸警備隊が17日、明らかにした。

 沿岸警備隊当局者によると、タールの塊や重油は黄海(Yellow Sea)の事故現場から南130キロメートルの地点にまで達しているという。

 韓国西岸の泰安(Taean)沖で7日にタンカーとバージ船が衝突したことにより、タンカーから原油1万500トンが流出した。17日にも船艇828隻と飛行機18機、3万7000人が原油除去作業にあたった。

 海洋当局は、流出した原油による住民や漁業従事者、養殖場への潜在的な影響について調査を始めたという。一方、環境保護活動家らは、汚染された海が完全に正常な状態に戻るには数十年かかる恐れがあるとの見解を示している。(c)AFP