【11月24日 AFP】(一部更新)アルゼンチン南方の南極海で23日、乗員乗客154人を乗せたリベリア船籍の「MV Explorer」号(重量2400トン)が氷山に衝突、浸水した事故で、乗客乗員全員が救命ボートで極寒の海に脱出し、現場に急行したほかの船舶に救助された。各国の沿岸警備隊関係者と海軍関係者が明らかにした。

 乗員のAndrea Salas(38)さんはアルゼンチンのラジオ局Continentalに対し、「風が吹いていてとても寒かった上、波がかかって体がぬれた」と語った。Salasさんらはノルウェー船籍のクルーズ船に救助されるまで、3-4時間ほど救命ボートに乗っていたという。

 救助にあたった「Nordnorge」号のArnvid Hansen船長はAFPの電話取材に対し、「乗員乗客らの健康状態は良好だ。低体温症にかかった人はおらず、食事も衣服も十分に与えられている。万事、問題はない」と述べた。

 タイタニック(Titanic)号さながらの氷山衝突事故は南極海のサウスシェトランド諸島(South Shetland Islands)付近で発生した。

 船長と航海士1人は45度に傾斜した船内に残り、対処にあたったという。(c)AFP