【8月2日 AFP】(一部更新、写真追加)米ミネソタ(Minnesota)州ミネアポリス(Minneapolis)で1日午後6時過ぎ、ミシシッピ川(Mississippi)川に架かるコンクリート製の橋が崩落し、通行中の車数台が巻き込まれた。市当局は、少なくとも7人の死亡を確認したと発表した。地元紙は死者9人、行方不明20人と報じている。

 米国土安全保障省はただちに、テロの可能性はないとの声明を出した。

 橋は片側4車線だが、事故当時は片側一車線に通行が制限されており、夕方のラッシュアワーで混んでいた。当局は死傷者数は不明としながらも、車やトラックなど50-60台が川に転落したとみている。

 当局は、がれきが散乱する中で夜間の捜索は困難として、事故後4時間で捜索を中断。わかっている限りの生存者の救出は終了したと発表した。これまでに60人以上が病院で治療を受けており、今後生存者が発見される可能性は薄いとしている。
 
 ミネソタ州によるとこの橋は築40年で、修理工事中だった。前回の安全調査は2006年に行われたが、構造上の問題は特に見つからなかったとしている。

 Tim Pawlenty州知事は、「デッキ(床板)部分に若干の劣化があり、補強するか2020年までに交換する必要があるとの報告があった」と述べつつ、今回の補修はコンクリート部分とジョイント部の補強、ガードレールや街灯の交換などで、関係はないとの見方を示した。

 崩壊当時、工事作業員が削岩機を使用していたとの報道もある。

 地元テレビ局は、折れ曲がったコンクリート製の橋の一部が、茶色く濁った川から突き出している様子や、救助隊員がロープやボートで、橋に取り残された人々の救助に当たる様子を放映した。橋上では車体が折れ炎上するトラックや、がれきに挟まった車、立ち往生する人々の姿も見られた。
 
 事故当時、児童ら60人を乗せて橋を通過中のスクールバスが辛くも転落を免れ、児童10人が負傷、病院に運ばれた。

 崩落時に橋を通行中だったRamon Hougeさんは地元紙スター・トリビューン(Star-Tribune)に、大きな物音を聞いたと同時に目の前で橋が崩れ落ち、車が川へ転落したと話した。

 Hougeさんは、巻き込まれたのは数百人に上るのではないかとして、「現実のこととは思えなかった」と語った。橋の付近にいた人々が救助に協力しているという。

 橋付近の集合住宅に住むSarah Fahnhorstさんは、「ものすごい衝撃音を聞いた次の瞬間、建物全体が揺れた」と事故について話した。(c)AFP/Joy Powell