【5月9日 AFP】泉信也(Shinya Izumi)国家公安委員長が自身のホームページで、日本で行われた北京五輪の聖火リレーで中国の国旗が沿道を埋め尽くしたのは「異常であったと言わざるを得」ず、もう少し日本の国旗も見たかったとの心情を明かした。

 聖火リレーが行われた長野市には、キャンベラ(Canberra)やソウル(Seoul)と同様、それまでの聖火リレー開催地で中国のチベット(Tibet)自治区の暴動鎮圧に対する抗議活動が繰り返されたことに憤った中国人留学生が大挙して訪れた。

 泉国家公安委員長は、参議院議員として公開しているウェブサイトのコラムの中で、ロンドン(London)、パリ(Paris)などでの「聖火リレーの混乱」は五輪が「政治の埒外に立つことの難しさを強く印象づけた」と書いた。

 コラムはさらに「その後のリレーでは、長野でもそうだったが、何やら中国国旗『五星紅旗』のみがやたら多く目に付いた」と続き、祖国を応援したい中国人留学生の心情に理解を示しつつ「目の当たりにした光景は異常であったと言わざるを得ない」とし、「『赤い旗』に混じってもっと『オリンピックの旗』、そして日本であれば『日の丸』の旗が見え隠れすれば、あの場の雰囲気はずいぶん和らいだと思う」と述べた。

 4月26日に行われた長野の聖火リレーでは、中国支持者の数がチベット支持者の数を大きく上回った。両者の間の小競り合いで4人が負傷した。

 翌27日のソウル(Seoul)での聖火リレーでは中国に抗議する韓国人活動家に暴行した容疑が中国人留学生にかけられ、両国間での外交問題に発展した。(c)AFP

泉信也参議院議員のホームページ