【8月24日 AFP】16日間にわたって競技が行われた北京五輪最終日の24日、国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長は同大会に「極めて満足している」と語り、この大会を高く評価した。

 金メダル獲得数では中国が51個を獲得し、初の最多獲得国となった。米国の金メダル獲得数は中国より15個少ない36個。以下、23個のロシア、19個の英国が続いた。メダルの総数では米国が110個で100個の中国を上回った。

 勝利の歓声がこだまし、惜敗のため息がもれた2週間強の大会日程を終え会見したロゲ会長は、「40以上の世界記録、100以上の五輪記録が出た。また、大会を象徴するマイケル・ フェルプス(Michael Phelps)とウサイン・ボルト(Usain Bolt)の2選手も登場した」と述べた。また中国で環境への関心が高まったことや、スポーツへの関心の高まったことを評価し、北京の新スタジアムは中国の財産だとたたえた。

 一方で、ロゲ会長は、人権問題やインターネット接続問題に対する中国政府の対応については明言を避けた。また、メダル獲得数をめぐる論争には巻き込まれないよう慎重な対応を見せた。

 中国は北京五輪に投じた400億ドル(4兆4000億円)以上の投資に十分に見合う称賛を獲得することができたといえる。中国は、金メダル獲得数でトップに立っただけでなく、ほぼ完ぺきといえる大会運営によって、大会前に巻き起っていた非難や論争を遠くへ追いやることができた。

 北京五輪は24日夜に閉幕し、2012年の五輪開催地ロンドン(London)へと五輪は受け継がれる。(c)AFP