【8月6日 AFP】(7日 一部更新)北京五輪開幕まで2日に迫った北京(Beijing)の選手村(Olympic Village)で6日、米国選手団主将で五輪2大会金メダリストの女子競泳アマンダ・ビアード(Amanda Beard)選手が、同選手のヌード写真を使った国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People For The Ethical Treatment of AnimalsPETA)」の毛皮反対キャンペーンの新しい宣伝用ポスターを披露した。

 ポスターでビアード選手は、「Be comfortable in your own skin. Don't wear fur(自分の皮膚で満足なさい。毛皮を着ないで)」と毛皮反対を訴えている。

 今大会出場選手による政治的活動はこれが初めて。ビアード選手は「五輪大会はわたしのメッセージを伝える非常にいい機会だ。わたしが伝えたいのは、罪のない動物を殺さないでということ。否定的なことは何もない」と述べた。

 ヌード写真を使ったことについては、「プレイボーイ(Playboy)誌にも出たことがあるし、自分の体に満足している。わたしは水着で仕事に行くので、あと数枚着なくても平気。おかしいとかわいせつ過ぎるとは思わない」と語った。

 抗議活動や治安に関する中国政府の問題にも配慮し、ビアード選手は大きな騒ぎになることなく自分のメッセージが伝わるよう念を入れたという。「わたしはここで服を脱ぐわけじゃない。非常に肯定的に活動している」とし、「口出ししたり、辛らつだったり否定的になるつもりはない。落ち着いて、でもわたしの声を届けたい。わたしがこうしているのは声を上げられない動物たちのため」と述べた。

 ポスターの披露は当初、競泳会場の国家水泳センター(National Aquatics Center)前で行われる予定だったが、当局が会場周辺を利用することに難色を示したため、選手村の南入口で選手寮を前に行われた。(c)AFP/Jim Slater