【7月23日 AFP】北京五輪目当ての観光客を見込んで宿泊価格を値上げし、一儲けを狙っていた北京(Beijing)のホテル業界は、五輪開催目前にして空室を埋めるために値下げを余儀なくされている。

 北京市内のホテルは北京五輪を当て込んで、通常の3倍以上の価格設定になっていたが、現段階での客室予約率は予想を下回っている。予約率の低下に悩む3つ星や4つ星のホテルは、海外や国内の観光客を確保し、なんとかして空室を埋めようとしている。

 あるホテルでは、北京五輪景気を期待して、宿泊料金を前年8月に比べ6倍以上の1晩2500元(約4万円)と設定した。しかし、全220室のうち五輪期間中の予約率はわずか30%にすぎず、値下げをせざるを得なくなった。現在は当初の価格から20%値下げして、2000元(約3万1000円)となっているという。

 このホテルの営業責任者は「まわりのホテルもみんな同じことをやっている」と語った。

 国営メディアが17日に報じたところによると、北京市内の4つ星ホテルの宿泊料金の平均は1500元(約2万4000円)から800元(約1万3000円)まで値下がりしている。また、3つ星ホテルの平均も700元(約1万1000円)から400元(約6300円)に下げられているという。(c)AFP/Charles Whelan