【7月10日 AFP】イスラム教の少数民族が多数を占める中国・新疆ウイグル自治区で、中国当局が2008年に入ってから身柄を拘束したテロ容疑者が82人に上ることが明らかになった。国営新華社(Xinhua)通信が10日、報じた。

 新華社が同自治区州都ウルムチ(Urumqi)警察の話として伝えたところによると、82人は北京五輪の妨害工作を企てていたとみられる反政府組織5団体のメンバーだという。

 中国当局が、今年に入ってからのテロ容疑拘束者数を公表したのは初めて。

 新疆ウイグル自治区では、前日にも、「聖戦」を企てていたとみられるウイグル人5人が中国警察に射殺されたと、国営メディアが報じている。

 しかし、亡命ウイグル人団体のメンバーは、ウイグル人によるテロ計画などは存在しないと主張。テロ疑惑は、北京五輪を控えて、あらゆる反政府団体の取り締まりを強化したい中国政府によるねつ造だと訴えている。

 一方、新疆日報(Xinjiang Daily)は、テロの脅威は現実だとするウルムチ警察署長の談話を発表。また、「聖戦」の訓練が行われていたと見られる自治区内41か所の寺院などが閉鎖されたと報じている。(c)AFP