【8月20日 AFP】(21日写真追加、記事更新)北京五輪第13日、陸上・男子200メートル決勝。ジャマイカのウサイン・ボルト(Usain Bolt)は、19秒30で世界記録を更新して金メダルを獲得し、100メートルと合わせ24年ぶりの2冠を達成した。

 ボルトは、1984年ロサンゼルス五輪のカール・ルイス(Carl Lewis)氏以来となる、2冠を世界新記録で成し遂げた。

 21日に22歳の誕生日を迎えるボルトは、マイケル・ジョンソン(Michael Johnson)氏が1996年のアトランタ五輪で樹立した世界記録の19秒32を更新し、五輪史上初めて同一大会で100メートルと200メートルの両種目を世界新記録で制した。

 レース後にボルトは「いい気分だ。真の王者は私であり、勤勉さがあれば全てのことが可能であることを世界に証明した。この結果は実力以上のものなので少し圧倒されている。予選の後は疲れを感じていたので200メートルで新記録を出せるとは思っていなかったが、私は持っている全てをトラックに置いてくるつもりだと話していた、そしてその通り実行しただけだ。王者になるために懸命に努力してきたが、トップであり続けるためにさらに精進したい」と語っている。

 オランダ領アンティルのチュランディ・マルティナ(Churandy Martina)は19秒82を記録し、また米国のウォレス・スピアーモン(Wallace Spearmon)は19秒95を記録し、共にクロフォードとディックスより先にフィニッシュラインを通過したが、レーンから足を踏み出したとして記録が取り消され失格処分となった。

 この結果、銀メダルは19秒96を記録したアテネ五輪の同種目の覇者ショーン・クロフォード(Shawn Crawford、米国)が獲得し、銅メダルは19秒98を記録した米国のウォルター・ディックス(Walter Dix)が100メートルに続き銅メダルを獲得した。

 ボルトが9秒69の世界新記録で100メートルを制したこともあり、200メートルの決勝はボルトのショーを見るために国家体育場(National Stadium)に訪れた9万1000人の観客の熱気に包まれた中で行われた。(c)AFP/Luke Phillips