【12月27日 MODE PRESS PLUS】「トマト鍋」、「カレー鍋」、「豆乳鍋」などの変わり鍋が流行した昨年。ところが今年は、「寄せ鍋」や「水炊き」といったシンプルな定番鍋が最注目されているという。日本人がこよなく愛する冬の定番メニュー「鍋料理」の最新トレンドに迫る。

 12月25日に気象庁が発表した「関東甲信地方 3か月予報」によれば、1月2月は晴れる日が多いが、気温は平年並みまたは低い確率が40%、とある。寒さ厳しいこの時季に恋しくなるものといえば、湯気立ちのぼる鍋料理ではないだろうか。我々のそんな心を見透かしたように、テレビでも雑誌でも頻繁に鍋特集が組まれ、スーパーなどの店頭でも鍋関連の商品が主張をしだす。そして例年よりも寒いとくれば、飲みの席でも家庭でも、鍋料理の登場回数がぐんと増えるに一冬になりそうだ。

 ヘルシーで体が温まる鍋料理は、メーカー各社から発売されている「具材を入れて煮込むだけ」という“鍋スープの素”の登場により、さらに手軽な冬の定番メニューとなった。筆者の周りの主婦たちにも、「週3~4回は鍋料理」、「冬の間、土鍋とカセットコンロは出しっぱなし」などと話す鍋好きは多い。

 しかしいくら手軽とはいえ、そんなに頻繁に鍋を囲んでは、さすがに飽きてしまいそうなもの。ところがよくよく話を聞くと、意外な方法で「いつもの鍋料理」を飽きずに楽しんでいることがわかった。 「うちはいつも鶏ガラベースの寄せ鍋だけど、つけダレを3~4種用意してる。つけダレといってもポン酢にラー油とか、ごまダレにカレー粉とか、家にあるものを組み合わせて作る簡単なもの。それだと鍋自体が同じでも飽きないし、自分好みのタレを作るのも楽しい」と話す主婦A。また、3世代が同居する主婦Bの家庭でも、鍋料理は「つけダレ方式」。 「ダンナは激辛が好み。だけど子どもたちや両親は辛いのが苦手だし、私は辛いよりも酸っぱい系が好き。好みがバラバラでも、つけダレでどうにでも調整できるから楽」。

 そんな「つけダレ方式」に目をつけたのは、一般消費者に限ってのことではなさそうだ。常時30種類以上のつけダレを楽しめる鍋料理専門店が登場し、調味料メーカー各社のホームページでは、家庭でも簡単に作れるつけダレのレシピが公開されている。

 そんな「つけダレ」方式で脱マンネリを図る人もいる一方、鍋料理と一緒に飲む「お酒」で脱マンネリを図る、という人も。鍋料理に合うお酒といえば、ビールや日本酒が定番だが、「鍋にはシャンパン」という新しい組み合わせを主張する動きも出てきている。最低気温が2度のこの日。都内でOLとして働くKさんは、友人とともに居酒屋ダイニングで「女子鍋会」を開いた。乾杯のお酒に選んだのはシャンパンの「モエ・エ・シャンドン(Moet & Chandon)」。 「最近、鍋料理とシャンパンの組み合わせにハマっているんです。会社の飲み会で行った和食割烹で、お店の人に“シャンパンは色々な料理と合う”と教えていただいたのがきっかけ」とKさん。自宅でもよく「お鍋パーティー」をするというKさんや友人たち。そんなときも、持ち寄るお酒はもっぱらシャンパンだという。 「以前はサワーやカクテルを飲んでいましたが、甘いので飽きてしまって。シャンパンは香りもいいしスッキリしているので、飽きずに飲めるんです」。「今はシャンパンといってもいろいろな種類があるんですよね。意外と気楽に楽しめるお酒だったんだ、と驚いています」。

 黄金の泡は女子会をさらに華やかに盛り上げてくれるのか、「鍋料理とシャンパン」の組み合わせは、一見知らぬ間にずいぶんと定着しているようだが……。

 シャンパンといえば、一般的にフレンチやイタリアンにあわせるもので、“小洒落た女子が好む酒”というイメージが強い。Kさんたちが言うように、鍋などといった庶民的な料理と気楽に合わせられるものなのだろうか。ワインエキスパート、利き酒師、フードアナリストなど食関連の資格を複数もつ瀬川あずささんに聞いてみた。

 ところが瀬川さんも前出のKさん同様に「和食と一緒にシャンパンをいただくのがお気に入り」なのだという。なぜ、「鍋とシャンパン」なのだろうか。 「実はシャンパンは、お鍋に限らず日本のさまざまな食べ物と相性がいいんです。シャンパンの特徴の一つは、瓶内二次発酵という製造工程。瓶の中でじっくりと発酵させることで、シャンパン特有の繊細な泡が生まれます。その発酵工程の際に生まれるシャンパン独自の香ばしい旨味が、和食によく使われる発酵食品と非常にマッチするんです」。 なるほど、日本には味噌、麹、醤油に鰹節といった発酵食材が豊富にあり、和食の基本ともいえる「出汁」もまた、旨味成分の凝縮形態だ。

 Kさんの「鍋とモエ」について話すと、「モエ・エ・シャンドンは使われているブドウ品種のバランスが絶妙で、どんなお料理にも合うんです。キリッとした口当たりの後にふくよかな印象も残り、とてもエレガントな1本。どんな世代の方からも喜ばれるので、ホームパーティーの手土産としても最適」と、和食とモエ・エ・シャンドンの相性を俯瞰。ちなみに、暖房や料理で温まった部屋の中でシャンパンを楽しむときは、アイスバケツなどを用意し、一番おいしく飲める温度の「9度」に保つことがポイントだとか。その適温をもっと簡単にキープできるよう、モエ・エ・シャンドンから、約2時間の保冷機能がついた「モエ アンペリアル ダイアモンドバック」が期間を限定して発売されている。これなら暖房が効いた部屋でも、シャンパンがぬるくなってしまう心配はいらない。

 年末年始と集まりごとの多い時季の到来。家族と、仲間と、つけダレを工夫した鍋料理を楽しみながら、祝いの席にぴったりのシャンパンで乾杯!はいかがだろう。(c)MODE PRESS PLUS/MODE PRESS

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